
日経平均先物システムトレード用の新規ストラテジーを開発しました。
以前作った『dn_series』の亜種になります。
同じような戦略ですが、売買のタイミングを少し変えてあります。
そのため、『dn_series』と『dn_series_2』を併用するとドローダウンを抑える効果が期待できます。
『dn_series』についてはこちらです。
売買は『dn_series』と同様に日中、夜間とも仕掛けます。
仕掛けは寄成でエントリーし、損切ラインまたは利益確定ラインに引っかからなければそのセッションの引けで成行決済します。次のセッションへの持ち越しはありません。
取引対象は日経225ミニです。
シグナルには買いも売りもあります。シグナルが出ない日もあります。
過去検証の結果 日経平均先物シストレストラテジー『dn_series_2』
2007年9月から2019年4月までの過去検証結果をグラフで示します。まず通算損益です。

縦軸は売買で取れた値幅の合計です。
右肩上がりのグラフになっています。
12年間で25000円のプラスです。年平均約2000円ちょっとです。
勝率は45 %、期待値は一エントリー当たり7.27円となっています。
全部で5657セッションあるうちの3467セッションでシグナルが発生しエントリーしています。残りはノーシグナルです。
続いてドローダウンです。

最大で2000円ちょっとのドローダウンを食らいます。
最長ドローダウン期間は約1年4か月です。一部平坦な損益曲線の時期があるので長くなっています。
単体での運用はストレスが高いかもしれません。
このストラテジーをミニ1枚で運用する場合は40万円程度の資金を準備して最大ドローダウンにも耐えられるようにしておくのがよいと思います。その場合でも年平均で20万円の利益が出る計算です。
ただし、過去検証では損切の際のスリッページや利益確定の指値が刺さらない現象は考慮されておらず、実運用ではそれらが発生するので計算よりパフォーマンスは悪化します。
また、売買手数料も考慮されていません。岡三オンライン証券であればミニ1枚当たり片道43円、往復で86円です。
この分を差っ引くと期待値は一エントリー当たり6.41円になります。
スリッページがどの程度発生するかはなんとも言えませんが、10回エントリー中1回発生し5円滑るとすると平均利益は0.5円減って5.91円となります。これを考慮すると年間の期待値は1700円程度まで悪化します。
ストラテジーを併用した場合の検証
ストラテジー『dn_series』と『dn_series_2』を同時併用した場合を検討します。
たとえば、それぞれのストラテジーを1枚ずつで売買する場合です。
その場合、同時にシグナルが発生した場合は計2枚のポジションを取ります。
売りと買いのシグナルに分かれた場合もそれぞれ1枚ずつポジションを取ります。
その場合の結果を示します。
まず損益です。

二つの損益曲線の合計となり、ひとつずつよりも滑らかになっています。
12年間で約49500円の獲得値幅です。
次にドローダウンです。

最大で2500円程度のドローダウンとなります。
ここでポイントは、この結果は最大のポジションサイズが2枚の場合の結果ということです。
単純にどちらかのストラテジーを2枚で運用した場合よりドローダウンが低く抑えられています。
この場合、例えば合計資金50万円程度で各ストラテジーをミニ1枚ずつで運用した場合、最大ドローダウンが約25万円で年平均40万円程度の利益となる計算です。
資金効率の面で単体で運用するよりも効果が見込めます。
もちろん、カーブフィッティングでなければですが。
まとめ
日経平均先物トレード用のストラテジー『dn_series_2』を開発しました。
『dn_series』と合わせて試験運用してみたいと思います。